2021年09月07日00時53分
【パリ時事】「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」など数々の映画に主演したフランスの代表的な俳優ジャンポール・ベルモンドさんが6日、パリの自宅で死去した。88歳だった。仏メディアが弁護士の話として伝えた。死因などは不明。
パリ近郊のヌイイ生まれ。コンセルバトワール(国立演劇学校)を優秀な成績で卒業、地方巡業を経て、パリで「シーザーとクレオパトラ」などの舞台に出演。1957年に映画デビューした。
クロード・シャブロル監督の「二重の鍵」(59年)で演技力が注目され、斬新な映画手法「ヌーベルバーグ」の旗手ジャンリュック・ゴダール監督の「勝手にしやがれ」(同年)でふてぶてしい自転車泥棒ミシェル役を好演、一躍国際スターにのし上がった。
「気狂いピエロ」(65年)などゴダール作品に引き続き登場する一方、「リオの男」「ボルサリーノ」をはじめ、娯楽アクション映画にも数多く主演。スポーツマンぶりとコミカルな味を併せ持ち、ライバル視されたアラン・ドロンさんよりもフランスでは常に人気が高かった。
その後、舞台演劇に活動の重点を移し、「シラノ・ド・ベルジュラック」(90年)などに出演。99年に心臓発作、2001年8月に脳内出血で倒れたが、08年に映画撮影に復帰していた。
マクロン仏大統領はツイッターに「ベルモンドさんは国の宝だった」と投稿し、死を悼んだ。
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